悲別(カナシベツ)

  • 作・監修 倉本聰
  • 演出 久保隆徳
  • 富良野GROUPロングラン公演2008冬
  • 富良野GROUP公演2012夏
  • 富良野GROUP公演2013冬
  • 富良野GROUP公演2023

閉山が決まった炭鉱の町、悲別(カナシベツ)。未来を奪われた若者たちは、30年後の2023年大晦日、ここに集まろうと約束する。

彼らの交わした約束とは、大昔、この炭鉱の第一坑道の地下300メートルの地底に先人達が埋めたという『希望』を封印したタイムカプセルを、探しに潜ろうということ。彼らは再会を信じ、一人、また一人と悲別(カナシベツ)から去っていった。


30年後。すっかり変わり果て死んだようになった悲別(カナシベツ)。長い歳月は若者たちを変えてしまっている。福島の原発労働者となった若者、懸命にふるさとにしがみつき空しい町おこしに励む者。300メートルの地下に希望あり、さらにその地底の奥底に、今絶望を埋めようとしている悲別(カナシベツ)。


大晦日、約束を守った二人と、情報を聞きつけ取材に来た新聞記者。それぞれの思惑を胸に、3人は立入禁止となっている旧坑道に『希望』いう名のタイムカプセルを探し求め、地底へと入り込んで行く。